診療案内

外科

小外科(皮膚の腫瘤、粉瘤の摘除、膿瘍切開、切りキズ・擦過創などの処置など)
熱傷処置
帯状疱疹など皮膚の病気

スポーツ外傷の応急手当
RICEの実際
やけど(熱傷)
応急処置

内科

かぜ、鼻炎、下痢、便秘などよくある病気
高血圧、糖尿病、高脂血症など生活習慣病
呼吸器一般(胸部レントゲン撮影、呼吸機能検査)
消化器一般(腹部レントゲン撮影、上部消化管内視鏡、腹部超音波検査)
迅速血液生化学検査

高血圧
鼻出血

救急科

病気、けが、やけどや中毒などによる急病の方を診療科に関係なく診療し、特に重症な場合に救命救急処置(心電図、AED、心肺蘇生セット一式、緊急薬剤)を行い、病気やけがの種類、治療の経過に応じて、症状に適した診療科と連携して診療に当たります (日本救急医学会ホームページより)。

訪問診療の案内

通院困難な方やがんの末期と診断された方々に定期的あるいは臨時で24時間対応で往診(訪問診療)を行います。また、必要に応じて、訪問看護ステーション、ヘルパーステーション、訪問薬剤管理指導、居宅支援事業所などの施設と連携をとり、ご自宅での療養を医学的に支援します。在宅でのお看取りも可能です。
まずはご相談ください。
患者様の病気の具合や看護の状況をお聞きして、訪問診療が必要である患者様について、医師が患者様宅を訪問し、ご容態やご家族の希望を伺いながら、方針を決めてまいります。

スポーツ外傷の応急手当

スポーツによるケガの応急手当はRICE(ライス)が原則です。
RICEとは=Rest(安静)、=Ice(冷却)、=Compression(圧迫)、=Elevation(挙上)のことです。
スポーツ外傷の主なものとして打撲傷、捻挫、肉離れについてそのRICEの原則に則った応急手当は以下の通りです。

打撲(傷):あらゆるスポーツで起き易く、頻度の高いケガで、外からの力により、皮下組織が傷つき、内出血や腫れを伴うが開放したキズのないもの。全身どの場所にも起こりますが、頭部、胸部、腹部など打撲部の内側にある臓器に合併症に注意しなければなりませんので、病院での診察が必要です。

応急手当:痛み、腫れ、皮下出血を抑えるために直ちにケガの部分を冷たいタオルや氷嚢で冷やすことが大切で、包帯で軽く巻いて圧迫すると出血や腫れを防ぎ、ケガの部分を心臓より高くし、血液、リンパ液のうっ滞を防ぐと共に、はれの吸収を促します。

捻挫:運動中に関節に急激な力が加わり、関節を支える靭帯や筋肉や関節包が伸びたり、切れたりすること。捻挫により伸びたり、切れたりした筋肉から出血がおこり関節が腫れ、周囲に皮下出血で青黒くなることがあります。

応急手当:やはり冷やすことで冷やすことにより毛細血管が収縮し、止血し、腫れを抑えることができます。また、包帯を軽く幾重にも巻き圧迫すると腫れがひどくなるのを防げます。ケガの程度により、関節が不安定になり動かすと痛い場合はギプスなどで関節を固定し安静を保つ場合もあります。

肉離れ:運動は上肢、下肢の相反する筋肉をスムーズに使い分けながら行っていますがこのバランスが崩れたときに起こり、筋肉や筋膜の線維が伸びたり、断裂したりするのが肉離れです。そして、ひどい場合は痛めた筋肉を触ると一部に凹みを感じる場合もあります。痛めた部分は2-3日すると紫色の皮下出血が表われます。やはり応急手当は出血と腫れを抑えるために冷やしながら、包帯を巻いて圧迫します。

RICEの実際

est(安静):損傷部の痛みができるだけ、軽減するような姿勢で安静を保ち、炎症や損傷をひどくするような無理な動きを避ける様に心がける。

ce(冷却):損傷部とその周囲を氷嚢やアイスパックを使い、冷却する。冷却により疼痛が軽減し、内出血や炎症が抑えられる。冷却の場合、凍傷にならぬ注意が必要で冷却時間は個人差はあるが、長くても痛みが和らぐ15~20分程度とする。

ompression(圧迫):出血や腫脹を防ぐために損傷部に伸縮性のある包帯などを巻き、圧迫固定する。圧迫の強さには注意が必要で、締めすぎれば、血流を妨げたり、神経を圧迫してしまう恐れがあるので、圧迫部分より末梢が紫色になったり、感覚が鈍くなったり、しびれるといった場合は圧迫を緩めるか解いて、症状が消失するのを待たなければならない。

levation(挙上):損傷部を枕などで、負傷者の心臓より高く挙上する。挙上することにより腫脹とそれに伴う痛みを軽減することができる。

やけど(熱傷)

やけどは皮膚の熱によるケガですので“熱傷”といいます。熱傷が重いか軽いかは熱が及んだ深さ(熱傷深達度)とその広さによります。

熱傷は深さによりその後の経過に違いがあり、熱傷深達度(深さ)によりは大きくⅠ、II、III度に分類され、真皮に熱が及んだII度はさらに浅達性、深達性の2つに分けられます。また、熱傷の重症度を考えるときもう一つの要素として熱傷の受傷面積があります。受傷面積は体表面積に対する割合(%)で表されます。測定法としてよく用いられるのは“9の法則”です。ただし、頭部の占める割合が大きい小児には5の法則がよく用いられます。また、小範囲の受傷面積の算定には、手掌面積をほぼ1%と換算する手掌法が用いられます。

熱傷深達度

障害組織

外見

症状

治療期間

Ⅰ度

表皮(角質層)

紅斑

疼痛、熱感

数日

浅達性II度

表皮
(有棘層、基底層)

水泡

強い疼痛、灼熱感

約2週間

深達性II度

真皮
(乳頭層、乳頭下層)

水泡(混濁)

知覚鈍麻

約1ヶ月

III度

真皮全層、皮下組織

壊死

無痛性

自然治癒せず、手術要す

応急処置

まず、1秒でも早く、水で、冷やすことが大切です。手近にあるコップの水でもまずかけること。その後も流水(水道水)で冷やし続けることが望まれるが、それができないときは濡れタオルで冷やします。服を脱がしにくいときはその上から冷却しましょう。15分ほど速やかに冷やし手ください。

受傷後、水泡が見られる場合は自己判断での治療(患部に、アロエとかチンク油などを塗布)は以後の治療の妨げになるばかりでなく、きずを汚染させる恐れがあります。大きな水疱になると擦れて、破れやすいものです。こうした場合はガーゼやタオルで包み破れない様に気をつけて、医療機関を受診してください。

応急処置上の注意点

・乳幼児や老人は低体温を起こしやすいため、冷やしすぎに注意。ひととおり冷やしたらすぐに病院へ搬送する。
・気道熱傷のおそれがある場合は、息ができなくなってからでは手遅れになってしまうので、直ちに病院を受診しましょう。

病院での治療

水ぶくれ(水疱)は、小さければそのまま破らず、治りやすいのですが、大きな水疱は内部の水を抜いたほうが、痛みが少なく、細菌感染をおこさずに早く改善させることができます。
水泡ができず、皮膚が白くなったり、黒くこげた場合は深い熱傷で、かえって痛みを感じなくなります。このような熱傷は治りにくく、植皮などの手術となることがありますので医療機関受診が必要です。

低温熱傷

低温熱傷は長時間の低温熱源への直接接触により起こります。湯たんぽ、懐炉、ストーブなど低温熱源に長時間、接触したために起こるもので、最近ではノートパソコンの使用の際、ひざに乗せることで本体底面部からの放熱でひざが、またキーボードやパームレスト部からの放熱で手のひらが、低温熱傷になったという報告もあります。低温熱傷は表面は発赤や水疱形成だけに見えても深部までの深いきずを負っていることが少なくありません。接触部の温度が44℃だと約6-10時間で受傷すると言われています。睡眠時は痛みに気づかないため深部まで達することになります。体が不自由であったり、知覚麻痺、泥酔状態、一酸化炭素中毒、糖尿病による末梢循環不良の場合に起こりやすくなるので注意してください。

高血圧

さまざまな病気を招く原因として危険視され、治療や予防が大切な病気です。

血圧とは何か:心臓はそのポンプ作用で血液に圧力を加え、血管へ送り出します。体の中は血管が網の目のようにめぐらされておりますが、血液はまず、動脈を通って、全身の隅々まで酸素や栄養分を送り届けます。次に、静脈を通って老廃物などを回収する役割を果たしながら、再び心臓に戻ってきます(図1)。この血液の循環で、人間の生命は維持されています。狭い血管の中にも血液を流し、全身の組織へと送り届けるためには圧力をかける必要があり、血管壁を押し広げようとする圧力が血圧です。この圧力はいろいろな要因によって変動しますが、血圧を規定する因子の中で、特に重要なものは心臓の活動性を表す心拍出量と全身の血管の緊張度を表す末梢血管抵抗です。生体は必要十分な血圧を維持するために、心拍出量や末梢血管の抵抗を変化させて対応しており、次の式で表されます。

血圧 = 心拍出量× 総末梢血管抵抗

通常、“血圧”といった場合には、動脈の血圧を表し、その圧力により持ち上げられる水銀柱の高さ(mmHg)を単位として測定します。 動脈の血圧は、心臓の拍動すなわち心臓の収縮、拡張に伴い上下します。心臓が収縮するときの血圧を収縮期血圧(最高血圧)といい、拡張するときを拡張期血圧(最低血圧)といいます。

この圧力が基準値以上の状態が続く場合が一般に言われる高血圧で、基準値以下が続く場合を低血圧と呼んでいます。

高血圧そのものによる自覚症状はあまり、はっきりしない場合が少なくありません。しかし、高血圧を未治療で放置してしまうと、動脈硬化を引き起こし、やがて心臓病など命に関わる合併症をおこします。

頭痛、めまい、肩こり、むくみ、動悸など高血圧の自覚症状として考えられますが、これらは他の病気が原因である場合との区別がつけにくく、高血圧そのものによる症状とは言い切れません。しかし、このような自覚症状が現れた場合は、すでに生死に関わる病気が進行していることがあります。そこで、米国では高血圧を別名、「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」と呼び、注意を促しています。わが国ではその患者数が多くおり、高血圧は「国民病」と言われています。

2003年には世界保健機関/国際高血圧学会、米国合同委員会、2004年には英国高血圧学会からも新しい高血圧の治療ガイドラインが発表されました。こうした流れを受け、日本でも2004年12月、「高血圧治療ガイドライン2004」が日本高血圧学会より発表されました。このガイドラインによると、正常血圧は収縮血圧が130mmHg未満、拡張期血圧が85mmHg未満となっており、
高血圧の怖さは自覚症状がなく、知らないうちに進行し、動脈硬化による脳梗塞や心筋梗塞、腎不全などの合併症を起こしてしまうことにあります。そこで、降圧目標をしっかりと立てることが大切ですが、降圧目標は年齢や合併症によって異なります(図2)。

高血圧の多くは明確な原因が不明ですが、生活習慣と遺伝的な体質が関係しているとことは明らかです。遺伝的な体質は自分の努力では変えられませんが、生活習慣に気を配り、高血圧に対する対策を講じることは可能です。

日本高血圧学会では、高血圧に対する生活習慣を見直す修正項目として6つのポイントを上げています(表1)。要約すると、塩分、脂肪分、お酒を控え、禁煙し、適度な運動を行うということで、とりたてて特別なことではありません。皆さんそれぞれ、きちんと目標を立て、できるところから取り組んでいき、突然、訪れる高血圧による合併症を未然に防ぎましょう。

心臓と血液の流れ(図1)

降圧目標(図2)

生活習慣の修正項目(表1)

  1. 食塩制限……1日6g未満
  2. アルコール摂取量の制限……1日あたり、エタノールで男性は20~30ml以下、女性は10~20ml以下。
  3. 運動療法……心血管病のない高血圧患者が対象。有酸素運動を毎日30分以上定期的に行う。
  4. 適正体重の維持……BMI〈体重(kg)÷身長(m)2〉で25を超えない
  5. 野菜・果物の積極的摂取……コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える (※)
  6. 禁煙

※重篤な腎障害を伴う場合は野菜・果物の積極的摂取は高カリウム血症をきたす可能性があるので推奨されません。また、果物の積極的摂取は摂取カロリーの増加につながることがあるので、糖尿病患者には推奨されません。
・飽和脂肪酸とは、主に動物性の脂肪に含まれる脂肪酸で、多量に摂取すると血液中のコレステロール値を上昇させ、動脈硬化などを促進するものです。

鼻出血

寒く、空気の乾いた冬は血圧も高くなりがちで、かぜにもかかりやすく、くしゃみや鼻水などの症状のため、鼻出血が起こりやすい季節です。

鼻出血(鼻血)は鼻の粘膜や血管が傷ついておこる出血です。突然、起こるため、あわててしまいがちですが、実際は多くの場合は症状に適した応急処置で止血できます。

鼻出血の原因はさまざまですが、子供の場合、多くの原因は「鼻ほじり」次いでけがですが、中高年以降では高血圧や動脈硬化症、血液疾患(白血病、血友病など)、肝臓病など全身性疾患に要因のある場合が多くなります。血栓の予防のためにアスピリンなど血液を固まりにくくする薬(抗凝固薬)を使用している人には、よく鼻出血がみられます。また、女性の場合は月経に関連にして起こりやすくなる場合もあります。

鼻出血の出血部位の9割以上は「キーゼルバッハ部位」といわれています(図1)。キーゼルバッハ部位は左右の鼻腔を隔てる壁である「鼻中隔」の前方、鼻孔から約2cm位(小指の頭の長さ程度)にある部位で、そこには外頚動脈と内頚動脈の末梢枝が吻合している毛細血管叢があります。この部位は表面を覆っている粘膜が薄く、硬い軟骨に接しているので、容易に指などで傷つけやすいので出血しやすいのです。

ただし、めったには起こりませんが外傷に伴う鼻の奥からの出血などは、普通の鼻出血に比べて出血量も多く、危険を伴いますので迅速な止血処置(緊急手術や動脈塞栓術など)対応が必要です。

予防:
鼻出血を予防は、まず、鼻をほじらないようにすることです。そして、空気が乾燥しやすい冬には室内を加湿し、さらに鼻の中が乾きやすい人は、ワセリンを塗って保湿すると良いでしょう。

応急処置:
「上を向かせて、首の後ろを叩く」といった処置は何も根拠がありません。かえって、血液がのどの奥に回りこみ、これを飲み込むと嘔気や嘔吐を引き起こすことになります。

正しい応急処置では椅子に座らせ、前かがみの姿勢をとります。これによって鼻血がのどの奥に回りこむのを防げます。そして、コットン(脱脂綿)を丸めて、出血している鼻孔より詰め、親指と人差し指で鼻翼(小鼻)をつまみ、左右から5〜10分間圧迫していればほとんど出血は止まります。指で鼻をしっかり圧迫し、10分経過するまで絶対に手を離さないでください(図2)。鼻をつまむ方法で出血が止まらない場合は、キッセルバッハ部位より奥のより太い血管からの出血(後鼻出血)が考えられますので、専門医(耳鼻咽喉科の医師)に診てもらい、止血処置をしてもらいましょう。

図1 キーゼルバッハ部位
図2 鼻血の止血法(鼻翼の圧迫)
図を参考にいすに座って、鼻先をつまみ頭部を前屈します。